ジムニーで行く林道旅Vol.1、いよいよ林道へGO!まずは舞木林道へ・・・
午後から雨という天気予報が残念ながらも当たり、食事中に本降りとなってきた。しかし、気落ちなどしていない。路面の状態が悪くなればその分走りが楽しめる。これがジムニー(四駆)ならではの魅力。さらに、舞木林道は晴れていても眺望は期待できないから、天候など関係ないのだ(笑)!
木々の密度が高いために晴れていても薄暗いであろう森の中は、まるで日没後のように暗い。さらに霧が濃くなり、ひどい時は視界が数メートルほどとなった。
「お〜、このワイルド感がタマらんな〜。雨が降って大正解!? 晴れてたら多分つまらなかったよ」と筆者と山岡カメラマン(以下・Yカメ)はノー天気に盛り上がる。何事もポジティブに考えて楽しまないとね!
舞木林道は全体的にやや荒廃しており、支線が多いのが特徴。すぐに行き止まりとなるケースが多いが、この支線を走るのも面白い。
全ての支線をチャレンジしたいところだが、所有している地図やカーナビに載っていないから、何本あってどれくらいの時間がかかるか全く分からない…。
そこで自分の直感を信じて数本の支線にチャレンジした。それぞれ面白かったが、一番楽しかったのは小川を渡る道。たった数メートルだが渡河できたし、その先にはボーリングの玉ほどの岩がゴロゴロ転がっている河原が広がっていたのだ。
サスペンションやタイヤがノーマルだったら引き返していただろう。ちなみに林道ツーリングの足となっているジムニーJA11はYカメの愛車。
今回のツーリングに来る前まではフルノーマルだったが、林道をより楽しむためにカスタマイズ。サスは“やわらちゃん安心キット”、タイヤは“ジオランダーA/T-S”に交換したのだ。その効果は絶大である。
車高アップによりボディがヒットしにくくなったし、乗り心地と操縦性が大幅に向上。タイヤもグリップ力に加えて剛性&耐久性が大きくアップしたから、これまでだったら「う〜〜〜無念」と諦めていた箇所がアタックできるようになったのだ。
だからややハードな舞木林道でも安心して走れ、支線も躊躇することなくアタックできたというワケ。
峠を越えるとさらに路面状況は悪くなった。凸凹が激しくなり、さらに雨によって、ちょっとした崖崩れが数カ所で発生。まだまだ支線はあったが、撮影でずぶ濡れになったYカメが可哀相になり、宿へ向かうことにした。
それにしても舞木林道は、ビギナーだったら、かなりの冒険と感じることだろう。マジで楽しかった!
今夜の宿は、オッボーキ林道の途中にある“ペンション瀧山ふるさと村”。林道ツーリングの基地として多くのオフロードバイク乗りや四駆乗りがリピーターとして訪れる人気のペンションだ。
ご主人はランクル100とデリカ・スターワゴンを乗り回す、根っからの四駆乗り。日頃から周辺の林道を走り回っていて、最新情報やオリジナルマップを提供してくれるのだ。まさにオフローダーのための宿である。
この日の客は我々だけとのことで完全貸し切り状態。びしょ濡れになったから、まずは風呂へ直行した。温泉ではないけれども、浴槽は全身を伸ばすことができるほど大きなヒノキ風呂。ヒノキの香りに包まれながら、体が心から温まり、とても安らいだ。
料理は、熊や猪などの鍋料理を提供する(要事前予約)のが大きなセールスポイント。味付けは申し分なしで、驚いたのはそのボリュームだ。
山菜天ぷら、川魚の塩焼き、馬刺し、煮物、数々の付け合わせ…。それだけでもお腹いっぱいになるだろうが、さらに鍋料理がある。
いや〜、食べた、食べた。筆者は仲間内で大食漢として知られるが、この量にはノックアウト寸前。食事後1時間は動けないほどお腹いっぱいとなった。
ペンション瀧山ふるさと村には、まだ面白いことがある。それは懐かしのレコードを約3,000枚も所有し、自由に聴けることだ。
「お〜、ペッパー警部じゃん。あ〜、太陽がくれた季節! 喝采、積み木の部屋、Jolene…懐かし過ぎる!」。他にお客さんがいないため、Yカメとふたりでレコードプレーヤーを独占。幼少〜青春時代を振り返りながら、懐メロで大いに盛り上がったのであった。