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ジムニーで行く林道旅
VOL.016
~茨城県・不動滝林道他~ 前編
~茨城県・不動滝林道他~ 前編

それにしても今年の夏は暑かった...。
ってか、9月に入ってもまだまだ30度を超えているけど、どうなってんの?
それはさておき、前回は標高1,500mの高原で涼んだが、今回はどうする?
「次は海だな!」と言ったところで、林道と組み合わせるのは無理のような...。
いや、意外にも林道&海の幸&海を眺める温泉という奇跡のコラボが実現したのだ!

エアコンが効かないクルマなんて…

不動滝林道はスタート後しばらくは沢沿いを走る。綺麗な水でとても冷たかった。

早朝に都内を抜け出し、常磐道をいつものJA11・Yカメ号を走らせている我々ふたり。すでに強烈な日差しとなっているが、エアコン付きだから快適だぜ! と言いたいところだが…。

筆者:「おいおい、このエアコンち〜っとも涼しくならんぞ?」
Yカメ:「接触不良みたいで調子が悪いんだよ〜」
筆者:「なら直せ! 今すぐ直せ!!」
Yカメ:「無理言うなって。JA11用エアコンパーツのいくつかはすでに廃番になっているから流用品を探さなきゃいかんのだよ」
筆者:「いっそのこと外せばいいじゃん? エアコンなんていらんだろ?」
Yカメ:「おい! エアコンが効かなくて文句言ってるのは、おめーだろ!!」
筆者:「最初から付いていなければ文句は言わん。涼しく過ごせるという期待を裏切ったから怒ってるんじゃ!」
Yカメ:「よく分からんな〜」
筆者:「分かってもらいたいとも思いませんよ〜」

いつものように子供じみた言い争いをして、ますます暑さを感じるふたりであった。

しばらくすると接触が良くなったみたいで、エアコンが効きだした。

Yカメ:「おっ! 回復したようだな」
筆者:「オーナーに似て気まぐれまんだな(笑)」
Yカメ:「うっさい」
筆者:「はいはい〜」
Yカメ:「真似しなくていい!」
筆者:「はいはい〜。あっ、もう高速降りなきゃ」

行き止まりのオンパレード !?

下調べだと不動滝林道は荒れているとの情報だったが、ほぼ全域が快適なフラットダートだ。

今回の林道は茨城県にある『不動滝林道』と接続している『滑川林道』、そこから小一時間ほど離れている『横川林道』を選んだ。前者は合計8km、後者は14kmほどだが、全てピストン林道なのでトータル40km以上の距離を走れる。しかも『不動滝林道』と『滑川林道』は調べたところ『路面が結構荒れている』、『一部ガレている』との情報。ふたりとも未走行なので楽しみだ。

宿はいずれの林道から1時間ほど離れた場所、磯原町にある『二ツ島観光ホテル』を予約。前回が高原だったから、たまには海でも…という単純な発想から企画したのだが、すぐに良い宿が見つかった。それが『二ツ島観光ホテル』だ。何に惹かれたかは後ほどとして、まずは林道ツーリングから!

先に走ったのは『不動滝林道』と『滑川林道』だ。理由は簡単、常磐道・日立北インターから1kmほどでアクセスできるから。手持ちの地図だと1本道だが、スケールは『12万分の1』なのでまったくあてにならず。カーナビがあるにも関わらず(見ていなかった)思い切り方角を間違えてしまった…。

クロカン遊びが楽しめた支線。ルーフが倒木に当たらぬよう慎重に走る。

『不動滝林道』はその名の示す通り、不動滝まで延びている林道。「どんな滝なんだろ?」と楽しみにしていたら、滝まで300mの看板が立っている所、滑川林道との分岐で通行止め…。クルマが通らないため雑草が伸び放題で、走ったら楽しそうなのに! と思ったが仕方ない。

筆者:「滝まで歩くか!」
Yカメ:「見るほどの価値があるのかな?」
筆者:「分からないから見に行くんだよ。乗る気じゃないみたいだな?」
Yカメ:「正直面倒だな(笑)」
筆者:「お互いに日頃の運動不足解消がてら行かね?」
Yカメ:「んじゃ、軽く歩くか〜」

とここで、タイミング良く(?)雨が降ってきた。

Yカメ:「やっぱ止めた〜」
筆者:「濡れてまで行く必要はないだろうな〜」

軟弱なふたりは、そのまま滑川林道へと進むことにした。

不動滝林道は『路面が結構荒れている』との情報だったが、普通に走れた。もしかしたら、あの通行止めから先が荒れているのかも? 歩いて様子を見れば良かったかな? と少し後悔したが、すぐに『ジムニーで走れないんじゃ意味ないじゃん!』と自分自身を納得させた。はい、とってもポジティブなO型ですけど、何か?

『一部ガレている』はずの滑川林道も、やや凸凹かな? くらいのコンディション。林道としては普通に気持ち良く走れる。しかし、『備わっているのに効かないJA11・Yカメ号のエアコン』と同じで、『荒れていると期待していたら普通の林道』だから、思い切りトーンダウンだ。「仕方ない、横川林道に期待するか!」。う〜んなんて切り替えが速いんだろ! ポジティブゥ〜!!

両脇は山肌で、軽自動車以外だとボディをヒットさせそう…。廃道チックな雰囲気もイイ!(支線にて)

少し走ると、右側に支線が延びていた。鬱蒼とした雰囲気に「コレは!」と期待してステアリングを切ったところ…きたぁ〜〜〜! 路面が深く掘れていて、さらに倒木というGOOD(BAD?)シチュエーション。勢いよく攻めたらクルマが跳ね上がってルーフを倒木にヒットさせるだろう。

といって低速で攻めたらサスが伸びきって(さらに雨で路面が濡れているし)トラクションが掛からないかもしれない。タイヤとサスがノーマルだったら多分無理であろう状態だ。一応Yカメに「ブツけたら謝るだけで許してくれ〜」と断りを入れてアタックしたところ…。

まずは右前輪、次に左後輪が浮いたが『やわらちゃん』は接地しているタイヤをしっかりと押さえつけてトラクションを掛けている。そしてジオランダーAT+が路面を確実にグリップして難なくクリア。「コレだよ、コレ! やっぱこういう走りを少しは楽しみたいよね〜」と喜んでいたら、その先も廃道のような状態が続いていたのだ。

距離にしたら500mほどと短いが、走り甲斐があって満足! 結局、滑川林道も途中で通行止めとなっており、ピストンして不動滝林道のアプローチ地点に戻ってきたが、支線が楽しかったので不満はない。そのまま横川林道を走っても良かったが、汗と雨で濡れた体をサッパリさせたかったので、やや早いが宿に向かうことにした。

滑川林道に入り、しばらくすると視界が開けてきた。同時に雨も止んで気分が高まるも、このすぐ先で通行止めだった…。