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ジムニーで行く林道旅
VOL.017
~岐阜県・中腹林道~ 前編
~岐阜県・中腹林道~ 前編

16分の4...これは今まで行ったツーリングでAPIO社長・河野さんが参加した割合だ。
「ここ3回連続でオレ達のふたり旅だから、そろそろ河野さんが...」
Yカメと噂話をしていたら、「今度、名古屋でイベントをやるんですけど...」と河野さん。きたぁ〜!
「愛知にするか、岐阜にするか?」あれこれ調べて、20kmのダートを走り下呂温泉の由緒ある宿に泊まるという、ちょっと贅沢な旅を楽しむことに決定!

昭和天皇が御宿泊された旅館に泊まる!

有形文化財に登録されている湯之島館の本館。一度は宿泊したい憧れの旅館だ。http://www.yunoshimakan.co.jp/

8月3、4日の2日間、愛知県にあるスーパーオートバックス ナゴヤベイ『WOOW CIRCUIT』で第2回アピオジムニーフェアを開催した河野さん。そこに合流して近場の林道でも、と考えたが、楽しめる林道がない…。もっと西へ行くか、さもなくば岐阜や長野にするか? 3人であれこれ考えた結果、岐阜県中津川を走る「中腹林道」と、その北にある下呂温泉の組み合わせを選んだ。

中腹林道は20km超のダートが続く、走り甲斐のあるロングコース。下呂温泉は説明するまでもないだろう。有馬温泉、草津温泉とともに『日本三名泉』と称されている大人気の温泉地だ。魅力的な温泉宿が多数あるから迷いに迷う…ことはなかった。

選んだのは、以前から一度は泊まりたいと思っていた「湯之島館」である。なんと、昭和33年に昭和天皇・皇太后両陛下、昭和51年に今上天皇・皇后両陛下が御宿泊された旅館なのだ。その名誉だけでも宿泊する価値は十分だが、魅力はそれだけではない。1931年に建造された本館と玄関、渡り廊下は登録有形文化財となっている、非常に情緒豊かな温泉宿なのである。

距離のあるダートに由緒ある老舗温泉宿だから、もう行く前から楽しくも寛げる旅は確保されたモノ。気になるのは強力な低気圧が迫っていることと、YカメのJA11だ。

APIOのJB43で快適ドライブ!

中腹林道のアプローチ地点。中津川から北上してくると、180度ターンして進入することとなる。

Yカメ:「エアコンの調子は相変わらず悪いし、なによりエンジンがヤバいかも…」
筆者:「ヤバいって、どれくらい?」
Yカメ:「2スト並にオイルが消費するんだよ〜」
筆者:「タービンが逝きそうだね」
Yカメ:「白煙はまだ目立たないけど、今回は往復で700kmは走るだろ? 不安だな〜」
筆者:「なら河野さんにデモカーを借りようぜ! 同行するから都合が良いし」
Yカメ:「その手があったな!」

ということで、今回はAPIOデモカー・JB43が我々の足となった。1300ccだから長距離移動は楽だし、シートがへたったJA11より数倍快適! 河野さんとは中津川IC近くで待ち合わせしたが、東京からノンストップでも疲れはほとんど感じなかった。これがJA11だったら腰とお尻が痛くなるから、最低1回は休憩しないと無理である。

やはり現行モデルの方が長距離移動は格段に楽だ。とは言え、オフロードで頼りになる堅牢なリーフリジッド・サス、見切りの良いスクエアなボディ、シンプルな造りゆえに自分でイジれることなど、JA11も捨てがたい多くの魅力を持っている。やはりJA11とJB23もしくはJB43、2台所有するのが理想的だな〜。んっ? それなら2ストのSJ30も追加したいし、JA12/22も街乗りに最適だし…。話が逸れたので本題に戻ろう!

国道257号線を北上して中腹林道の入り口を目指す。その手前約5kmにある道の駅「花街道付知」には無料の足湯があり、「栗きんとん」が評判とのこと。甘いモノで血糖値を上げて頭を働かせるか! と立ち寄ってみたものの、あいにくと定休日…。それでも足湯は開放されていたので、せっかくだから浸かることにした。栗きんとんは残念だったが(特にYカメが悲しんでいた)、さぁ、お楽しみのロングランダートだ!

20kmのダートは走り応え十分!

支線が数本あるが、ご覧のような標識が立っているので迷うことはない。

中腹林道の入り口は国道257号線と繋がっており、180度ターンしてアプローチする。257号線は交通量が少なく、ワインディングが続くので、気持ち良く流していたら入り口を見落とすので注意が必要だ。

我々は見落とすことはなかったが、180度ターンは想定外。また手持ちの地図だと左折しているので、数分間立ち止まって悩んだのはここだけの話ということで…。

257号線から外れるとすぐにダートとなる。念のため、早めにハブロックを! とクルマを降りるが「JB43のハブはオートロックなんだよね〜」。普段オフロードを走るのは愛車の三菱ジープかYカメのJA11だから、ダートになると勝手に体が反応してしまうのだ。これは良いクセだから気にしないで行こう! でも、ハブを自分の手で回してロックすると同時に『これからオフロードを走るんだ!』と気持ちも切り替わるから、マニュアル式は好きなんだよな〜。操作性も確実だし、大体さ〜何からなにまで利便性を優先するってどうなのよ? オフロード向けの本格四駆なんだから、利便性や豪華さよりも、確実性や実用性、耐久性を最重視してもらいたいよ! って、またしても話がそれてしまった…。

中腹林道は手入れが行き届いており、路面はほぼ全域が走りやすいフラットダートだ。針葉樹に囲まれるシチュエーションが多いが、数本の渓流を横切ることもあり、閉塞感はない。マイナスイオンがたっぷりで、とても清々しい気分に浸れる。また国道に沿っているが、約2km離れているため人工的な音は聞こえない。

道幅はそれほど広くないが、ジムニーなら十分な余裕があるため、走っていて安心感が高い。この林道ならビギナーでも不安なく走れるだろう。もちろんフルノーマル車でもまったく問題はない。

あいにくと天候には恵まれず、時折強い雨が降るのでウインドウは閉じていた。窓を全開にして走ったら、さぞや爽快だっただろう。まぁ、強烈な低気圧が接近しているので、土砂降りにならなかっただけでも感謝ものである。

斜度は全体的に緩やかで路面状況が良いことも手伝い、4駆にシフトすることはなかった。

路面状況が良好に加えてコイルリジッドのJB43だから、普段の数倍楽にそして快適に20kmダートを走り終えた。とは言いながらも、やはり20kmものダートを走ると満足感が高い。時間に余裕があるので、北にある「御岳御辰野林道」を目指そうとしたが、考えたらまだ昼食を取っていなかった。

空腹状態でさらに10km以上の林道を走るのは、ちょっとツライし、天候も気になるところ。取りあえず一度町に下りて、食事をしてから後の計画を練ることにした。

筆者:「何食べる?」
河野さん:「やっぱり蕎麦でしょう!」
Yカメ&筆者:「んじゃ、店選びは河野さんに任せた! もし不味かったら…笑」
河野さん:「ま、任せてください(汗)」

自他共に認める蕎麦好きな河野さん。知っているのか、はたまた勘が鋭いのか、これまで河野さんが選んだ蕎麦屋に外れはない。果たして今回の蕎麦も大当たりなのか?

今回はJB23&43の組み合わせなので、いつもよりペースが速かった? それにしてもバンビーの色は自然に合うな〜。