ある日の昼下がり。河野隊長との雑談の中で、ふと「原鉄道模型博物館」の話題になった。今の若い方々には理解できないかもしれないが、昭和30年、40年代初頭生まれにとって鉄道模型は、まさに“趣味の王様”だった。モデルガンなどは結構買えても、鉄道模型は非常に高額
。機関車一両は買えても、その後ろの客車がなかなか買えないなんてことも。「機関車だけ走らせても楽しくないっ!」なんて、悲しい子供時代を過ごした人も少なくないはず。
それだけに、鉄道模型という言葉に特別な響きを感じてしまうのである。しかもその特別な鉄道模型だけで個人コレクションの博物館を作ってしまったというのだから、それは興味半分、やっかみ半分で観に行きたくなる。
残念ながら河野隊長は多忙のため、今回も僕ひとりでの探検となったが、嬉々としてジムニーを横浜に走らせた。日産グローバル本社横にある横浜三井ビルディング2Fに原鉄道模型博物館はある。このビルには駐車場があるので、ジムニーでの直接アクセスが可能だ。
さて想像していたよりもシンプルな入口を入ると、いきなり大きなサイズの鉄道模型が展示されている。この博物館に展示されている模型は、「1番」と呼ばれる軌道間45㎜のスケール。HOゲージと比べてもかなり大きい。
入ってすぐに館長の原信太郎氏が小学校6年生で自作したという電気機関車が展示されていたが、これを見て腰を抜かした。昭和初期に小学校6年生が自分でデザインしたオリジナルの機関車いうのが、非常に美しく高精度なデキだったからだ。同じ小学校高学年で工作用紙で自作した僕のHOゲージを思い出して、ひとり赤面した。