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12.12.10

【Vol.7-2】ジムニーで行く林道旅~富山県・坪野虎谷林道~

オフロードバイク乗りの間で人気の高い坪野虎谷林道。
四駆乗りからのレポートが少ないのは、ハード過ぎるから?
一抹の不安を感じてはいたが、2台で行けば何とかなるハズだ!

10kmに林道走行の醍醐味が凝縮!

支線はすぐに行き止まりとなるが、ついつい走りたくなる。

「坪野虎谷林道」は未踏のルートなので、色々と下調べしてきた。そしてオフロードバイク乗りから「走り甲斐があるルート」と人気が高いことが判明。それを深い読みすると「クルマだと大変」とも思えるのだが…。いかんせんクルマで走った人の情報が見つからなかったので先が読めない。それだけに期待が大きくなるってもんだ。

未舗装路に切り替わった当初こそ、フラットダートだったがそこから七変化。やや荒れたダート、マッド、こぶし大の石がゴロゴロしているガレ場、20cmもの深さがある水たまり、雑草でワダチの見えない場所など、様々な表情を見せるのだ。また「おおっ!」と思わず唸るような感動的な眺望こそなかったが、所々で近隣の山々を望めたりして景色も飽きさせない。実に走り甲斐のある林道である。尾上さんも「こりゃ~楽しいね!」を連発し、ドライビングに夢中だ。


筆者:「疲れたら言ってください。いつでも運転を代わります!」
尾上さん:「ありがとう。でも大丈夫! いやぁ~、本当に林道は楽しいね~」
筆者:「走り甲斐のある林道ですよね~(だからボクも運転したいんです)」
尾上さん:「ラリーと違って景色を楽しみながら走れるのがイイよね。ところで最新のダンパーどう思う?」
筆者:「突き上げを抑えていてイイ仕事してますね(自分で運転して色々と試してみたいっす…)」
尾上さん:「でしょ! 自分で言うのも何だけどさ、これイイよね。運転が楽しくて、楽しくて!」
筆者:「尾上さんの顔を見ていればよ~く分かります。ずっとニコニコしていますから」
尾上さん:「おっ、そうか! (笑)」
筆者:「ハイ! (運転してみる? と言って欲しいっす…)」
尾上さん:「ところでさぁ~………」

結局、筆者が運転することは一度もなかった…。しかし、それが尾上さんの尊敬できるところだ。会社の会長という身分であれば、年下の者に運転させて、助手席や後部座席で寛ぐのが普通。本当に運転、そしてジムニーが好きなんだな~と改めて実感した。

天然記念物の露天風呂で「し・あ・わ・せ」

眺望の良い場所でひと休み。木々の中を走るのは気持ち良いが、やはり景色も楽しみたいものだ。

様々な路面、そして多くの支線を持つ「坪野虎谷林道」は、本当のクロスカントリーをしているかのような気分に浸れる、噂通り走り甲斐のある林道だ。距離にしたら10数kmだが、中身がとても濃い。モノ足りなければ東に位置する「林道別又嘉例沢線」(崖崩れで通り抜け不可能)を走るつもりでいたが、お腹いっぱい。そこで少し早いが、宿へ向かうことにした。

林道から一番近い温泉は、かの有名な「宇奈月温泉」だ。しかし、あまりに観光地っぽく、「自然を楽しむ」という林道ツーリングの趣旨とは異なるためにパス。選んだのは県道の行き止まりに位置する「小川温泉元湯」だ。道の行き止まりというロケーションに加え、天然記念物に指定されている「天然洞窟野天風呂」に惹かれたのである。

天然記念物の野天風呂は宿から7〜8分歩いた川沿いにある。ロケーションは最高だ。

宿に到着するやすぐさま浴衣に着替えて天然洞窟野天風呂へGO! 宿から7~8分ほど歩いた場所にあり、立派な脱衣所が建てられているものの、湯船はその名の通りの洞窟。自然が作り出した芸術である。

20人は余裕で浸かれる湯船から見える景色は自然のみ。やや温めの湯加減と「これぞ温泉!」と思わせる泉質で言うことなし! よくTVドラマや映画の舞台に使われるそうで、我々が訪れたのは月曜日なのだが、ほぼ満室という盛況ぶりだ。

宿に備えられた露天風呂も気持ちよく、料理、接客サービスともに質が高いから、その人気も納得である。温泉好きなら一度は訪れてみたい宿だ。

評判の蕎麦屋で旅を締める

創業80年を誇る福多屋菓子司。昔ながらの日本家屋からも「昔ながらのお菓子」をイメージさせる。

距離が長いため、2日目は近場を観光して帰るのみ。まずは宇奈月温泉に寄って街中を流してみたところ、秋の行楽シーズンのため駐車場はほぼ満杯。大型の観光バスもひっきりなしに来るなど喧噪としていた。混雑は避けたいので早々と去ろうとしたら、「あの和菓子屋が気になる!」とYカメ。どうやら甘いモノ好きな彼のアンテナが激しく反応したようだ。

Yカメの第六感は意外と当てになるので、立ち寄ってみたら…大正解! 創業80年を誇る和菓子屋で、自然食品のみを使った体に優しいお菓子のみを提供しているのだ。店内で食すことができるので、思い思いの和菓子を注文して一服。そしてあまりの美味しさに全員がお土産を買って行くことに。

コシがあるけど固くない、風味豊かな「くちいわ」の蕎麦。カツオ風味の上品な出汁と絶妙なハーモニーを奏でる。

その後は河野さんが友人から教えてもらった蕎麦屋「くちいわ」へ直行。「地元で評判が高い」と言うだけに満席で20分待ちと言われたが、タイミング良く5分ほどで入店できた。河野さんは大の蕎麦好きで、味にはかなりうるさい。対して尾上さんは「オレ、蕎麦はよく分からない。美味しいって言われる蕎麦は、なんか固いのが多いよね? なんかダメなんだよ」。相反するお二人なのだが、ひと口食べたら声を揃えて「美味い!」と絶賛。Yカメと筆者も蕎麦好きだが、素直に「美味い!」と感動した。やはり地元の情報は確かだ。

林道、温泉、和菓子、蕎麦、など全てが大当たりとなった富山ツーリング。尾上さんも「こんな楽しい林道ツーリングなら毎回でも参加したいな。是非ともまた誘ってくださいな」と非常にご満悦であった。喜んで頂けるならもちろんお誘いしますよ! 次回は少しでいいから運転させてくださいね!!

紅葉にはまだ少し早かったようだが、素晴らしい景色が出迎えてくれた。人工物は一切見当たらない、奥深い山の中だ。

<文:内田 靖 写真:山岡和正>

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