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ナローシエラで林道探訪
VOL.8416
ナローシエラで林道探訪 Vol.31

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ナローシエラで林道探訪 Vol.31


雑誌『ジムニー・スーパースージー』に連載中の『林道パラダイス』との連動企画。
2025年5月の下旬、山口県、島根県、広島県をナローシエラで旅してきた。
第2弾となる今回は島根県の津和野からスタートする。

Photo & Text : 赤ぞう
1968年神奈川県生まれ。成城大学卒。日本ジムニークラブ神奈川支部所属。ブログがきっかけとなり2011年からジムニー・スーパースージーに林道ツーリング記の掲載が始まる。著書は「ジムニー林道アドベンチャー」(SSC出版)。千葉県房総半島の林道沿いの家に暮らしながら、日本中の林道を旅することを楽しみとしている。愛車はナローシエラ。
<YouTube赤ぞうチャンネル>

津和野エリア

蕪坂峠を越える道は黒土に枝葉が堆積していて滑りやすい登り坂。倒木を乗り越えて進む。

島根県津和野町へは国道9号の旧道を走り野坂峠を越えて入った。この地を訪れた目的の1つは津和野城。霊亀山に築かれた山城である。その山城を見下ろしたいと野坂山の中腹へ続く林道長エゴ線に入ってみた。倒れた竹をどかしながら砂利道を登った先は電波塔が建ち並ぶだけで行き止まり。期待していた展望はなかった。続いて霊亀山の西麓から津和野城へ続く道に行ってみるとチェーンゲートで封鎖。津和野城へはリフトに乗るか歩いて登るしかないようだ。調べてみると麓からの標高差は200mもあることが分かりリフトを選択。本丸がある最上部まで行くと段々状に築かれた高石垣があった。石垣の上から城下町を見渡す眺めは美しく天空の城と言われるのも納得だ。次に向かった林道は蕪坂峠。津和野駅近くの踏切を渡り住宅街を抜けると舗装は途切れて車両が往来している痕跡がなくなる。道には黒土や枝葉が堆積していて滑り気味。木々が茂り薄暗い坂を登って行く。地形図ではトンネルを抜けて西へ続いているはずだが草木が繁茂して道は荒廃。トンネルを見ることもなく撤退することになった。国道9号沿いの見晴らし広場から城下町を眺めた後は県道226号で青野山の西麓に伸びる林道へ向かう。割とフラットな砂利道を進むと視界が開け城下町の向こうに津和野城を見渡すことができた。雲海が出ればいい写真が撮れそうな場所だ。風穴の案内板を通り過ぎて下った突き当たりを右に曲がり小青野山の方へ向かう。沢沿いに進むと砂利道になり道幅は狭くなった。途中から地形図では点線表記の道になり、沢を渡った辺りからは草木が茂り出し危うげになってくる。GPSで位置を確認すると点線の道筋からは逸れてしまったが何度も折り返すようにして登る道が続いた。このまま進めば小青野山の東側を通って県道226号に抜け出るかもしれないと期待したのだが、枝葉の茂り方が酷くなってきたところで断念。引き返すことにした。

魚待鼻灯台エリア

純白のすっとした魚待鼻灯台は青い海と空に映えて美しい。初点昭和29年と記してあった。

国道9号から魚待鼻灯台を目指して入って行くと、JR山陰線の下をくぐるトンネルの幅がとてつもなく狭かった。しかもトンネル手前がカーブしていて難易度に拍車をかけている。何度か切り返して進入角度を整えようとしたが道幅も狭くて真っすぐにはできない。そのまま突っ込むとトンネルの壁にフェンダーが接触。後退してもう一度切り返すと何とか通り抜けることができた。ナローフェンダーでも擦るので純正オーバーフェンダー装着のジムニーシエラJB74は通らない方が無難だろう。その先で橋を渡ると湿って滑りやすい土道となった。路面が海の方へ傾いている箇所もあり滑り落ちそうな感じもしたが、土にタイヤ痕が付いていたので大丈夫だろうと少し肝を冷やしながら進んで行くと車道は終点。2台ぐらいは停められそうなスペースがありUターンもできる。元寇の防塁などの案内板はあるのだが目指す灯台の案内板はない。でも地形図を見る限りこの先にあるのは間違いないはずだ。獣道のように細い道を歩いて下って行くと海が見えてきて目的の魚待鼻灯台を発見。純白のすっとした灯台が青い海と空に映えて美しい。

雲月峠エリア

雲月山登山道を歩くとレンゲツツジが咲いていた。少し登るだけで視界が広がり心地いい風も吹いていて気持ちいい。

峠の名前に魅かれて向かったのが島根と広島の県境にある雲月峠。島根県側の県道52号からアプローチする。狭く曲がりくねった舗装路を登って行くと東方向に砂利道を見つけた。入ってすぐに「雲月かんな跡」の案内板。この地では良質の砂鉄が採れたそうだ。その奥へと進んで行ったが進入禁止の看板があって前進を断念する。県道に引き返して雲月峠を越え広島県に入ると雲月山登山口の駐車場があった。せっかくなので登山道を歩いてみる。少し登るだけで視界が広がり心地いい風も吹いていた。気持ちがいいものだ。県道114号を下って行くと北西方向に脇道を見つけて入ってみる。緩い勾配の砂利道を登って行くと前方から視線を感じた。見れば道の真ん中にイノシシ。こちらを睨みつけるように立っていた。カメラを構える間もなく走り去ってしまったが、俺の縄張りに近付くなってことなのかもしれない。その後は大平山の南西側の尾根を越える砂利道を通って県道113号へ走り抜けた。

一兵山家山エリア

北西へ下って行けそうな脇道にあった落石を人力で脇へ動かした。

県道113号沿いで都川の棚田を見た後に入ったのが林道足尾線。林道から日本の原風景とも言えるような山村を眺めながら緩やかに登って行くと、標高700m付近で北西へ下って行けそうな脇道を見つけた。下り始めてすぐに落石。人力で脇へ動かして下って行ったが伐採跡地に出て行き止まりだった。続いては南方向へ登る脇道に入る。たまには車両の往来があるのか枝葉の茂りは少なく倒木も落石もなく順調に前進。地形図にはない道なのでどこへ通じているのか分からないままに急勾配を登り続ける。GPSで位置を確認すると広島県との県境が近づいてきた。県道11号が通る来尾峠へ抜けられるかもしれないと期待し始めたところで突然の行き止まり。それでも一兵山家山の山頂直下の標高910mまで到達できたので満足だ。その後は林道足尾線を淡々と走って県道11号へ通り抜けた。

天狗石山エリア

天狗石山への尾根越え道は標高が上がってくると美しいブナの森の中を進んだ。

まずは北広島町の山県製鉄所大暮工場跡に立ち寄る。大正14年まで操業されていた施設で、レンガ積みの煙突のほかに石垣も残っていた。当時は建物も立ち並び多くの人が働いていたのだろう。続いて向かったのは阿佐山。大暮川に沿って舗装路を北へ進み、尾関神社を過ぎると舗装は途切れる。最近、手を入れたのか枝が刈り払われていて走りやすい。路肩が少し崩れた箇所にはピンクテープで注意喚起もされている。地形図に描かれた道が終わっても実際の道は続いていて、どこまで行けるか分からないが進める限りは前進あるのみだ。が、突如として藪が行く手を阻む。道はまだ奥へ続いているようだが歩くことすら困難なほどに藪が繁茂。断念せざるを得ない。 最後に挑戦するのは広島県と島根県にまたがる天狗石山の尾根越え道だ。天狗石山の案内板に従い舗装路を登り始めると、路面にはアスファルトが隠れるほど枝葉が堆積。落下防止のガードワイヤーは朽ち果てて垂れ下がり遺構のような様相だ。立ちはだかる倒木をどかしながら登って行ったが標高1100mの尾根に出ると無線中継所に突き当たって行き止まり。んっ?島根県へ続く道がない!戻りながら探すと三ツ石山方向に分岐する道を発見した。進んだ先には防衛省の立入禁止の看板が立つだけで車道は行き止まり。県境には到達できたが島根県側へ抜ける道は見当たらない。GPSで位置を確認しながら周辺を探索すると道らしき跡を発見。熊笹と枝葉が茂っていて分かり辛いが島根県へ下って行く道に間違いないだろう。でももう自然に還りつつある状態だ。とても車両では行けそうにない。道の痕跡を発見できただけでも良しとして来た道を戻ることにした。

霊亀山の尾根に築かれた高石垣のある津和野城。石垣の上から見渡す眺めはとても美しい。
魚待鼻灯台を目指して軟弱で滑りやすい土の道を進む。
一兵山家山から引き返えして林道足尾線へ戻る下り坂から島根の山々を見渡すことができた。
天狗石山エリアで立ち寄った山県製鉄所大暮工場跡。大正14年まで操業されていた施設とのことだ。