2日目も朝から旅館の露天風呂に、2件の外湯で温泉を満喫!
金倉林道、さらには湯沢林道も走るぞ〜
気合い十分なふたりだったが、JA11のトラブル処理を忘れていた...
さて今回宿泊する渋温泉だが、温泉好きならずとも知っている人は多いことだろう。一応簡単に説明すると…開湯は1,300年前。行基が発見したと言い伝わり、戦国時代には武田信玄の隠し湯のひとつとして使われ、かの川中島の戦いでは傷ついた兵士を療養させた場所でもある。
夜間瀬川支流の横湯川沿い、石畳の道に木造建築の旅館が並ぶ。昔ながらの情緒を残す温泉街である。温泉王国といわれる長野県の中でも豊富な湯量と泉質を誇り、
街中の全ての旅館と外湯は100%源泉掛け流しとなっている。有名なのは外湯巡りで、一番湯・初湯、二番湯・笹の湯、三番湯・綿の湯、四番湯・竹の湯、五番湯・松の湯、六番湯・目洗い湯、七番湯・七操の湯、八番湯・神明滝の湯、九番湯・大湯、合計9つの共同浴場がある。それぞれ泉質と効能が異なるという、温泉好きには堪えられない場所なのだ。
そんな渋温泉で選んだ宿は、評判の高い旅行会社の予約サイトで、5年連続して渋・湯田中温泉エリアの人気NO.1に輝いているという『ホテルさかえや』。温泉は内風呂(浴槽はふたつ)と露天風呂を完備する。チェックイン14時、チェックアウト11時で、滞在中はいつでも入浴可能なのが嬉しい。
料理は地元産の食材を活かした懐石で、ひとひねり加えた味付けが特長。我々は「美味い!」の連発で、もちろん残すことなどなかった。部屋は今年の4月に改装したばかりで、非常に落ち着ける空間となっている。また女性スタッフが多いこともあり、館内全体の雰囲気が温かくて柔らかい。5年連続人気NO.1は、思い切り納得できる。
外湯巡りだが、ホテルのスタッフに聞いたところ、訪れるお客さんの9割以上が利用しているとのこと。さらに最低2か所は入るという。1日目は夕食前後に入り、満腹状態で気が付いたら夢の中へ…。そこで2日目に外湯を巡った。
本来なら全て制覇したいところだが、そんなことしたら帰る気が失せてしまう。そこで六番湯・目洗い湯と九番湯・大湯をチョイス。ともにタイミング良く独占状態だったので、のんびりと浸かることができた。今度来たら完全制覇だ!
朝から温泉に浸かり、気分は上々! 金倉温泉を目指したが、走り出して思い出した「あっ! JA11を点検するの忘れてた〜」。さらに日差しが強いのでエアコンをかけたら「あれっ? 冷たくない…」。パワステとエアコンが効かないということは…ベルトが外れたのか? 温泉街の通りで修理するわけにいかないので、金倉林道に向かいながら大きな駐車場を探すことに。
エンジンルームを覗き込むや、思っていた通りベルトが外れていた。林道の振動で外れたのだろう。エアコン用コンプレッサーを動かせば装着できるので、早速作業に取りかかる。これでエアコンもパワステも大丈夫だ! と安心したのもつかの間でった。
エアコン用コンプレッサーのステーが歪んでプーリーの位置が揃わないのだ。ほぼ一列になったので「これでイイんじゃない?」とエンジンをかけたら、わずか数秒で外れてしまった。やはり完全に揃えないとダメか、でもステーが曲がっているから難しい…。
何とか修理はできたものの、約2時間のロス。そしてこの状態で林道を走ったら、間違いなく外れるので、金倉林道はパスすることにした。「仕方ない、毛無峠か白根山の荒涼とした風景を眺めながらコーヒータイムといくか!」。温泉街や途中までは晴れていたのだが、東に進むと霧が濃くなってきた。しかも先を見ると真っ白! 「これは何も見えないな…」と諦めかけたが、すぐ先に運良く眺めの良いスペースがあったのでコーヒータイム! でもクルマを停めてお湯を沸かしていたら、ここも霧に覆われてしまった。「おいおい、せめてコーヒーを飲む間だけ晴れてくれよ!」
何とか景色を眺めながらのコーヒータイムは実現したが、思っていたとおり、毛無峠も白根山も真っ白状態。視界10メートルにも満たない濃霧の中、林道を走るよりも遅いスピードで山道を下ることにした。
我々の旅らしく(?)、スケジュール通りにはいかなかったが、全く気にしていない。何故なら、またここに来る理由ができたから。今度は金倉林道と、渋温泉の残り7つの外湯を巡るぞ!
我々が紹介している林道は、ジムニーならばノーマル車でも走れるルートを選んでいる。しかしそれは路面状況が良い場合であって、雨で路面がツルツルまたはヌタヌタになった時、溝が掘られて凸凹が大きくなった時などは、ノーマル車だと厳しい。また単独行は極力避けたいものだが、ひとりで行きたい人もいるはず。そんな時は、万が一のスタックに備えてレスキュー&スタック脱出用アイテムを常備しておきたいもの。快適かつ安心に林道を走るなら、カスタム&チューニング、装備の充実を図りたい。とは言え、ビギナーだと何をすればいいのか分からないだろう。そこで、今回から林道ツーリングをさらに楽しむためのアイテムを紹介していく。1回目は『サスペンション』だ。
本来であれば『タイヤ』なのだが、タイヤを換えた後にサスペンションをリフトアップ仕様に交換したら、再びタイヤを換えたくなる。と言うも、サスがノーマルなら、タイヤはノーマルサイズがベスト。大きなサイズを履かせると、フルステアした時にタイヤがホイールハウスに干渉するからだ。
リフトアップサスペンションを先に交換した時のマイナスポイントは、純正タイヤだとホイールハウスの空間が大きくなり、見た目が頼りないこと。しかし、ボディがかさ上げされるから、凸凹が大きくてもヒットしにくくなる。
走りに関しても『APIOやわらちゃん』はオンロードでのゴツゴツした突き上げを低減。乗り換えれば誰もがすぐに気が付くほどマイルドな乗り心地になるのだ。車高は約50mm高くなるが、コーナリング時は粘るので、グラグラするようなことはない。このロールに関してもノーマルより快適になる。
オフロードにおいて、約50mmアップの効果は想像以上に大きい。それはノーマルから乗り換えれば強く実感できるはず。ノーマルサスだと体が前後左右に大きく揺さぶられるダートを走れば、感動すること請け合い。リーフリジッドらしからぬマイルドな乗り心地を実現しているのだ。
この林道ツーリングで使用しているYカメのJA11も当初はフルノーマルだった。しかし、とある林道で『ここを越えればイイ写真が撮れる!』というステアケース(大きな段差)を乗り越えられずに、『やわらちゃん』への交換を決意した(Vol.02参照)。林道をより快適により安全に、そしてより楽しく走りたいと思っている人、JA11なら『やわらちゃん』、JB系なら『つよし君』をチェックすべし!