河野隊長はサラリーマン時代に栃木県に赴任していたことから、かなりこの県に思い入れがある。だが、都民の多くが東京タワーに行ったことがないのと同様、栃木県人時代に行きそびれた場所がかなりあると言う。後にご紹介するスポット「大谷資料館」をぜひに訪れたいということから、今回の探検企画はスタートした。
南北縦に長い栃木県は、関東と東北の境目にあたる場所だ。その栃木の玄関口と言えるのが、佐野市である。佐野厄払い大師やラーメンで有名なこの土地で、昨今名物とされているB級グルメがある。それは「いもフライ」。数年前から「佐野市だけの食べ物」として、声高に名乗りを挙げた。
これには他の地域の県民から異論が続出しているようで、群馬県人までブーイングをする始末。その真相は?…ということで、調べてみたところ、こんな説が一般的なようだ。佐野市はかつて繊維業が盛んな地域で、若い女工さんたちが多く働いていた。その女工さんたちのおやつとして、リヤカーで売り歩いたのがいもフライだったらしい。行田市の「ゼリーフライ」に由来が似ている気がしないでもない(Vol.1をご参照ください)。その後、リヤカーの行商は佐野市外にも広がり、両毛地区全域にいもフライは広がっていったというのである。
いもフライは一見すると、サイコロ切りにしたジャガイモを串に刺してパン粉を付けて揚げているように見える。たしかにパン粉を付けて揚げるものも存在するようだが、多くのいもフライはお好み焼きの生地のようなものを付けて揚げているんだとか。
市内には40軒以上のいもフライの店が存在するようで、「いもフライの会」なる組織に所属している店だけでも23軒。この中からよそ者の僕らが旨い店を探すのは大変なので、素直にいもフライの会に電話してみた。“佐野市民の誰もがおいしいと思っている店を教えてください”。電話に出たアンニュイな声のおばさんが「おおつか商店か、江原商店だね」と言うので、今回はおおつか商店をチョイスしてみた。