筆者は学生の頃から伊豆が大のお気に入り。当時、東京に住む人々の海水浴場と言えば江ノ島や茅ヶ崎など神奈川県か千葉県がほとんどであった。そんな中筆者が毎年通っていたのが伊豆の『宇佐美大浜』である。今でこそ国道沿いに『宇佐美大浜』の大きな標識が立っていて道も太いが、当時は標識が小さくて道も狭いために分かりづらく、いつ行っても空いているという、まさに穴場の海水浴場であった。
またバイク・ツーリングでも足繁く通ったし、社会人になってからは伊豆に住む友人と巡り会い、ますます訪れる機会が増えた。そして20数年前、四駆に乗ってからは伊豆の林道ツーリングに夢中。まとまった休みが取れたら伊豆に行き、林道を走り、海の幸を食べ、温泉に浸かり、友人の家に泊まり、次の日は違った林道を走り、また海の幸を食べて温泉に浸かり…の繰り返し。何度訪れても飽きることはなかった。
しかし、粗大ゴミの不法投棄や路面の荒れなど、決定的な理由は定かではないが、2000年頃に伊豆全域のほとんどの林道が閉鎖…。頑丈なゲートが設置され、走ることができなくなってしまったのである。筆者もその頃は、この業界に入ったためにプライベートな時間がほとんど取れない『超』多忙な日々を過ごしており、伊豆から遠ざかってしまった。
そんなこんなで、『もう伊豆に走れる林道はない』と勝手に思い込み、林道ツーリングのメニューから外していた。ところが、愛用の地図で何気に伊豆を調べたら、まだ数本走れる林道があると判明。それを最近知り合った伊豆に住む知人に確認したら『あそこは今でも走れます!』と確かな情報をキャッチ。そこで今回は久しぶりに伊豆の林道を走ることにしたのである!