温泉が豊かな諏訪で選んだ宿は「浜の湯」。
プロが選ぶ温泉宿で10年連続の五つ星を獲得している質の高さが魅力だ。
そんな超一流温泉宿で英気を養い、2日目に臨んだところ...。
降り続いた雪で大マジのスノーアタックとなったのだ!
多くの支線を回ったため、合計15kmほどのダートを走破。精神的&肉体的にも大満足したので、昼食をとるべく街中へ向かった。蕎麦好きなAPIO・河野さんのために美味い蕎麦屋を見つけるか! とスマホで評判の店を検索。そこで『田毎庵(たごとあん)』という店を選んだ。
同店は『日本一ちっぽけなそば処』を謳っているが、訪れたらファミレス顔負けの規模でビックリ。なんでも『日本一ちっぽけなそば処』は創業当初の志を忘れぬための言葉だという。それを聞いて納得。人気が出ても奢らぬ姿勢を心がけているだけに、接客態度は心温まるものである。
さて肝心の蕎麦だが、期待通りの美味さ。削ったばかりの鰹節から取ったというツユは自然な甘みが豊かで、コシと風味のある蕎麦と絶妙に絡み合う。蕎麦のツルンとした喉ごしもよく、非常に上品な味。ダシの香り、甘み、蕎麦の風味、歯ごたえ、その中のひとつが尖っているのではなく、全体のバランスが取れている。クセのないスマートな蕎麦と言えよう。大型店へと成長したのも納得である。
昼食の後は、Yカメの出番。デザートの甘味である。時間を掛けてスマホで検索した結果選んだのは『たまごや工房』。飼料にこだわった新鮮な高級たまごを扱った『オムライス』や『親子丼』、シュークリーム、プリンなどを提供するレストラン&お土産店だ。
オムライスにも惹かれたが、蕎麦を食べたばかりなので、シュークリームとプリンを注文したところ…期待通りの美味さ。甘さは控えめで、コクがあってとってもクリーミー。まさに大人好みの味なのだ。食べている最中のYカメの子供のような無邪気な笑顔が印象的であった。それにしてもオムライスは本当に美味しそうだった。今度近くまで来たら、是非とも食べてみたいものである。
諏訪湖は駅構内や中央道・諏訪SAに入浴施設が完備されているなど、温泉が豊かな地。そんな中から選んだ宿は湖畔から少し離れた場所にある『浜の湯』だ。諏訪に詳しい知人に聞いたら「絶対にオススメ!」と言うので、その言葉を信じたのである。そして予約した後で調べてみたら、2003年に設定されたプロが選ぶ『人気温泉旅館ホテル250選』で10年連続『5つ星の宿』に入選している評判の宿であることが判明! ほとんど寝ていない筆者が寛ぐには最適だろう(笑)。
夕食まで時間があったので、すぐ温泉に浸かることにした。温泉は大浴場、サウナ、水風呂、薬草、そして露天を備えている。最初に入ったのは、もちろん露天風呂だ。
雪は絶え間なく降り続いていたが、露天風呂は屋根付きなので、降雪を気にすることなく湯船に浸かることができた。そして何よりも頭や顔に冷気が吹き付けるために頭寒足熱となり、いつも以上に気持ちが良い。さらに湯船の深さや身体の保たれ具合も良く、長く浸かるには最適だ。
それ以上に気に入ったのが薬草風呂である。湯は露天風呂よりも熱いのだが、その温度が筆者好みなのだ。そして薬草により身体の芯から温まっていくのが分かる(気分的な問題?)。温泉は無色透明でほぼ無臭。湯上がり後も身体がポカポカで、汗を掻いた後も肌はベト付かずにサッパリしていたのは薬草の効果なのかな?
お楽しみの夕食は、全国各地から選りすぐった素材のみを使った本格会席料理であった。メニューが豊富で、味付けも全く持って言うことなし! 心温まる接待など、プロが選ぶ10年連続の5つ星も思い切り納得。まさに至福の一時を過ごしたのであった。
我々が一流の温泉宿でのんびりと寛いでいた間も雪は降り続いていた。そして一晩中降り続けた結果、翌朝は街中でも10㎝を超える積雪となっていたのだ。2日目は茅野市にある千代田湖周辺の林道を走る予定だが、果たして走れるだろうか? ちなみにタイヤはジオランダーMT+だが、スコップとチェーンは持ってきていない。
筆者:「どうする? オレは十分に満足したから、軟弱と思われようが直帰してもイイよ(笑)」
Yカメ:「林道だと15〜20cmは積もっているかな? まぁ行けるとこまで行かないか?」
筆者:「いいよ〜」
単独行なので無理はせず、取りあえず行けるとことまで行くことにした。
金沢峠へのワインディングは舗装路なのでさすがに除雪されているが、路肩の積雪は明らかに多い。そして林道へのルートはワダチが付いていたが、除雪はされていなかった。まぁ当然のことだろう。「四駆乗り以外は誰も走らないよ〜」と思っていたら前を走っていたワゴン車が林道へ突入! 「大丈夫なのか?」と思う暇もなく案の定スタックした…。手伝おうとしたが、何とかUターンして来た道を帰って行った。「何しに来たんだろ? もしかしてUターンする場所を探していたのか?」。
ワゴン車がUターンで悪戦苦闘した場所を簡単にクリア。これぞ四駆の実力である。降雪がだんだんと増えていく中、取りあえず先を目指した。そして分岐にさしかかった所で、積雪は15㎝をオーバー。さすがにこれ以上は危険なので、潔く撤退することにした。
出発日の間違いに始まり、降雪、支線の多さ、15cmの積雪など、予想外ばかりとなったが、トラブルは楽しんだもの勝ち! 今回はより思い出深い旅となったのだ。