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ジムニーで行く林道旅
VOL.037
~福島県・鶴石山林道他~ 後編
~福島県・鶴石山林道他~ 後編

硯石林道は通行止めで走れなかったが約35kmものダートを走破した。
しかも路面が荒れていたために走り応えは十二分!
あとは温泉に浸かって美味しい料理を食べるだけだ !!
今回泊まる宿は、茨城県にある平潟港温泉の『まるみつ旅館』。
林道から離れているが、『あんこう鍋』に惹かれて決めたのだ!

通行止めの一歩手前状態

交通量が少ないため、廃道のように草木が元気よく生い茂っていた。今回もかなりのスクラッチが付いたが、それを気にしていたら林道を楽しめないもんね!

地図に『よく整備された走りやすいダート』と記されながらも、かなり荒れていた硯石林道だったが、鶴石山を越えるとついにと言うべきか、路面状況が良くなった。そのまま進むと盤木沢林道へと繋がる。この林道のみ『多少ラフ』と書かれているが、『日渡高野林道』と『鶴石山林道』ほど荒れてはいないのでは? それでも「もっと荒れていたら楽しいな〜」と期待した。

路面はフラットダートが続く。そして立派な切り通しを超えて少し走ったら、右手にジムニーの3倍以上はある大岩が落石していた。こんな落石に直撃されたらイチコロだ…。その山肌は整備されておらず、土が剥き出し状態のまま。今でも少しずつ崩れているようなので、そそくさと走り抜ける。

そして緩やかな右カーブを曲がっていると前方で土砂崩れを発見。「あれっ? もしかしたら通れないんじゃね?」。

結局フラットダートだったのは全体の1/4くらい。四駆でコンパクトサイズというジムニーの良さを改めて実感した林道であった。

大きな土砂崩れで、コーナーリングの最中は道を完全に塞いでいるように見えたが、ジムニーなら何とか走れそう。とは言え、右側は崖なので慎重に進む。コレだよ、コレ! この緊張感が溜まらんのだよ !! イイ絵取りも期待できるぞ〜。

Yカメ:「もう少し右に寄って!」
筆者:「おいおい、右は崖だぞ! 下手したら落ちるだろ!」
Yカメ:「ギリギリまで行けない?」
筆者:「路肩が柔そうだからイヤだ!」
Yカメ:「じゃ〜左に寄って」
筆者:「土がフカフカだから寄せても落ちてくる。てかさ、今でもパラパラと崩れてくるから早く撮ってくれ〜」

それにしても、あの状態で通行止めになっていなかったことに感謝! 通行するクルマがほとんどないから、まだ管轄に連絡が入っていなかったのかな? それとも軽自動車なら走れるのでほったらかし? いずれにせよ「ジムニーで良かった〜」と強く実感したのであった。

海鮮尽くしでお腹イッパイ!

床前面に畳が敷かれている『和室風呂温泉』。これなら真冬でも足が冷たくならないからGOOD! お湯は温めで気持ち良かった〜。

今回の林道は、距離、そして中身(路面状況)ともに満足度が高く大満足。「是非ともまた走りに来たい!」と強く感じた。さて、あとは温泉と美味しい夕食を楽しむだけ。近くに魅力的な温泉があったが、今回は茨城県の太平洋沿いにある『平潟港温泉』の『まるみつ旅館』を選んだ。理由は…「あんこう鍋」に惹かれたからである!

『あんこう鍋』は冬の料理だから「時期的に早いのでは?」と思っていた。しかし『あんこう』は通年採れると知り、迷うことなく選んだのである。そんな『あんこう』が水揚げされる平潟港で新鮮な『あんこう鍋』と『温泉』を同時に堪能できるのが『まるみつ旅館』なのだ。

風呂は『海藻露天風呂』と『和室風呂温泉』、『御影・十和田石風呂温泉』、3種類を備えている(男女入れ替え制、貸し切り制)。『海藻露天風呂』はその昔、漁師も入ったと言われる郷土風呂で、トロっとした肌触りが特徴。肌がシットリして、温泉ではないモノの体が芯から温まる。

豪華&新鮮なお刺身。全部で10品目あり、これで1人前なのだからなんとも贅沢! 味は言うに及ばず。「美味い!」としか言いようがない。

『御影・十和田石風呂温泉』は高級温泉赤御影を使用した浴場で、『和室風呂温泉』はその名の通り浴室が畳敷きとなっている。いずれも落ち着いた造りで、ゆったりと浸かることができる。居心地の良い温泉だ。

温泉に浸かったら、お待ちかねの夕食である。『あんこう鍋』はもちろんのこと、新鮮な刺身も『まるみつ旅館』の大きなセールスポイント。『金目鯛』に『黒サザエ』、『カニ』、『ヒラメ』、『あぶり的鯛』、『牡丹海老』、『真鯛』、『ホウボウ』、『鰈の酢ジメ』、『イナダ』とボリューム満点。さらに『マコガレイ』の煮付けと、海の幸尽くし。

『あんこう鍋』(あんこうのドブ汁)は野菜とあんこうの部位全て、そして味噌を煮込んだもの。野菜とあん肝、味噌の織りなすハーモニーは、非常に濃厚で深みがある。見た目はややグロいが、味は格別。個人的には鍋物の中で一番好きである。冬になったらまた食べに来よう〜っと!

しっかりと下調べしていることもあるが、今回も林道、温泉、そして料理の全てがホームラン! 良い旅をすると人生が豊かになりますな〜。気になる人は是非ともチャレンジを!

砂浜に出られる秘密のスポットがあったのだが、あいにくと工事中で入れず…。でもせっかくだからと海に近い駐車場でひと休み。

具がたっぷり入った『cafe de buddy』のナポリタン。山奥でこんなパスタが食べられるとは思っていなかった。
Yカメが注文した、オリジナルのチーズケーキ。さっぱりとした上品なオトナ向けの味とか。『cafe de buddy』の人気メニュー。
県道20号線から『硯石林道』へ行く途中にある軽食・喫茶『cafe de buddy』。居心地が良くて、コーヒー、料理共に美味しい、まさに穴場な喫茶店だ。
『まるみつ旅館』の部屋は、スタンダードな純和風。宿泊プランは豊富で、『あんこう鍋』付きのコースは大体15,000円〜となっている。
伝統のタレで作ったという『マコガレイ』の煮付け。甘すぎず、濃すぎずの絶妙な味付けで、瞬く間に平らげてしまった。
『めひかり』の天ぷら。小さいがふわっとした食感で、旨みが詰まっている。これまた美味。
これが名物『あんこうのドブ汁』。あん肝から溶け出した肝油(赤色)が、奥深くまろやかな風味にひと役買っている。とにかく『美味い!』。
その昔、地元の漁師が入っていたと言われる郷土風呂の『海藻露天風呂』。紫色のお湯がいかにもミネラルたっぷりで肌に良さそう。
『あんこうの宿』を謳っている『まるみつ旅館』。あんこうには絶対の自信を持っているだけに、ここのドブ汁は絶品だ!
冷やして(凍らせて)食べても美味い、『てんごころ』の『生クリーム大福』。食感もよく、クセになる味だ。
『てんごころ』の名物、『カリント饅頭』と『伴七きんつば』。どちらも、こだわりのつぶあんの香りと優しい甘さで美味。
『てんごころ』では時間によって『伴七きんつば』の作業風景が見られる。全て昔ながらの手作りだ。出来たてを食べることも可能。
『まるみつ旅館』の近く、国道6号線沿いにある『陶芸・菓子工房 てんごころ』。観光客や地元の人達からも大人気。茨城県北茨城市平潟町897
カニ味噌を和えたご飯とカニがセットになった『かにめし』。カニ味噌の香りと甘さが何とも美味で、箸が止まらない! 『かに船』の人気メニューのひとつ。1,550円。
カニ味噌がたっぷり詰まった寿し。これで650円だから、思わず注文してしまった。東京の回らない寿し屋だと、これで数千円するハズ。
福島県いわき市勿来町、国道6号線沿いに店舗を構えている『かに船』。その名の通り、『かに料理』の専門店で、リーズナブルな価格で大人気! 福島県いわき市勿来町関田御城前16-1