翌日。我々は朝一番に“超”協力な林道案内人に合流した。山田徹さん。ご存じ、SSERの代表者であり、世界中からファンを集める偉大な草ラリー “ラリーモンゴリア” の主催者の登場である。九州4DAYSに北海道DAYSなどなど、今や国内きってのラリーイベントと言われる催しを全国各地で展開するSSERだが、その拠点は愛媛。伝統の四国4DAYSでは、四国のありとあらゆる林道を駆使。もう、ツーリングマップルなんぞ見なくてもあらゆる林道が頭に入っている方なのである。
その山田さんのランクルが僕らを先導してくださる。これは四国林道を旅する者にとってもう、願っても叶わない事態なのだ。その山田さんが、とっておきの林道を用意してくれた。なんと「龍馬脱藩の道」だという。ええ!! 走っていいんですか!? 驚く我らに「もちろん」と力強い答え。譲原から韮崎を経て大洲へ向かう脱藩道の中で、林道としてクルマで辿れる部分があるのだという。ただし、松ヶ峠の関所跡付近から先は凄まじい難所だった。
「ここ3年は誰も走っていないね」前走する山田さんからの無線だ。草が生い茂り、正しいラインを見つけるのが難しい。フロントガラスには木の葉がバッサバサ当たり薮っこきも激しい。雨も本格化してきた。