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ジムニーで行く林道旅
VOL.031
~千葉県・林道東山線他~ 前編
~千葉県・林道東山線他~ 前編

首都高が渋滞するため、東京に住む筆者にとって千葉は『近くて遠い存在』。
時間が読めないからどうしても敬遠仕勝ちで、林道旅となると信州方面を選んでしまう。
しかし中央環状線が延びたおかげで、早朝であれば『海ほたる』まで30分ほどで行けることになった。
そこで今回は久しぶりに千葉の林道を巡ることにしたのであった。

『久しぶり』の三重奏?

河野さんとは、アクアラインの海ほたるで待ち合わせ。フェリーも検討したが、時間優先ならこのルートが最速!

Yカメ:「首都高の中央環状線が延びたじゃん。先日千葉に行く時に使ったんだけど、『海ほたる』まで何分かかったと思う?」
筆者:「アクアラインか〜。何だかんだで40、50分は掛かるだろ?」
Yカメ:「いやいや、ウチから30分! まぁ早朝だったけど、おどろくほど速いだろ?」
筆者:「マジか!」

以前だと『海ほたる』までは最低でも1時間、普通に1時間半は掛かっていた。それが30分で行けるのだから、使ってみたくなった。

Yカメ:「だから久しぶりに千葉の林道でも行かね?」
筆者:「いいね〜。海の幸はいつでも大歓迎! 林道も短いけど、まだまだ走っていないルートがたくさん残っているしね!」

ということで、今回の目的地はすんなりと『千葉』に決定。近くて遠い千葉の林道は、約2年振りだ。

千葉と言えば『海』。そして『海』と言えば『新鮮な魚介類』。温泉も多くはないが、評判の高い宿は少なくない。林道はショートクラスが散らばっているが、2日あれば何本か走れるだろう。すぐに計画を練ろうとしたところ、APIO河野さんからYカメに連絡が入った。

河野さん:「今回はどちらへ行かれます? スケジュールが合えば久しぶりに同行したいな〜と思いましてね」
Yカメ:「今回は千葉になりました。良い宿があるんですよ。林道は短いから色々と走り回る予定。スケジュールは♪★日前後かな?」
河野さん:「あっ! バッチリ合います !! 」
Yカメ:「では久しぶりに行きますか!」

ということで、久しぶりに河野さんが参加して、久しぶりの千葉に行くこととなったのである。ちなみに当日の降水確率は70%! 久しぶりに雨中のツーリングとなるのか?

持ち前の強運は相変わらず!

運良く撮れた奇跡の1枚。期待はしていたが、まさか本当に撮れるとは思っていなかった。

河野さんとはアクアラインの『海ほたる』で待ち合わせ。早朝ではなかったけど、首都高の永福町ICから30分で到着! ここまで来たら千葉に着いたようなもの。自宅から1時間以内で来られたのだから、便利になったものだ。

最初に目指す林道は、養老渓谷の近くを通っている『月崎大久保林道』。約3.0kmも距離は長くないものの、秋は紅葉、そして今の時期は桜が綺麗だという。花見ツーリングなんて素敵じゃないか! 気になる天気だが、さすが晴れ男軍団。70%の降水確率に打ち勝ち(?)、曇ってはいるものの空は明るい。このままの状態を祈りつつ、東へと向かった。

アプローチの途中に踏み切りがあり、周辺に菜の花が咲いていたので撮影タイム!

ちなみに、この路線は鉄ちゃんに人気の小湊鉄道である。単線で、一両編成という、昔ながらの趣が残されている列車だ。鉄道ファンではないものの、せっかく来たのだから、時間があれば見てみたいものである。とは言え、おそらく1時間に1本というスケジュールだろう。

鉄ちゃんであれば、何時何分に電車が通るか暗記しているのだろうが、3人とも電車にはさほど興味を持っていない。最長で約1時間…。天気が不安だし、周囲に何もないので、1時間を無駄酢過ごすわけには行かない。電車とのツーショットは最初から諦めていた。

『月崎大久保林道』に向かう途中にあった林道風(本当は林道?)な場所。

しかし、撮影していると突然遮断機が鳴り出したのだ。しかも、運の良いことにYカメは近くにいるし、2台のジムニーもイイ感じの場所に置かれている。最初から狙っていたと思えるほど、絶妙なタイミングであった。

心の何処かで期待はしていたが、予想外のショットが撮れて大満足! 天気を支配するわ、1時間に1本のチャンスをモノにするわ、相変わらず運だけ(?)は良い我々であった。しかし、運は長続きしなかった…?

なんと、桜の花見を期待していた『月崎大久保林道』が、全線舗装されていたのだ。途中に良い場所が合ったので、林道風の写真は撮れたけれども納得できない。ここから林道探しが始まったのである。

遂には天気にも見放された?

これも林道風な場所での1枚。地図に載っていないが、もしかしてこの道はかなり続いていたりして…?

養老渓谷の周辺には数本の林道があり、『月崎大久保林道』とも繋がっているのだが、2.0kmほどで終了…。そこで南下しながら他の林道をアタックしたものの、数本が工事により完全通行止めであった…。

河野さん:「どうしましょうか?」
筆者:「懐かしのF2小湊の近くに林道があったじゃん。あそこなら走れるんじゃないかな?」
Yカメ:「あ〜、地図に載っているね。これなら大丈夫じゃない?」

ということで小湊方面へ向かうが、ここも通行止め…。年度末のためか、近辺にある林道のほとんどは補修工事されているようである。さて、どうしよう? 再び北上して『柚の木林道』を走るか? でもこの林道は、次回に残しておきたいし…。するとYカメが「ここ行ってみる?」と地図を開き、『林道東山線』を指さした。

筆者:「あれ? オレの地図には載っていないけど…。こっちが新しいから、舗装されてるんじゃない?」
Yカメ:「分からん。でも予定を立てた時に調べたら走れそうだったよ?」
筆者:「まぁ、オレの地図も最新とは言え、さっきの『月崎大久保林道』で騙されたからな」
河野さん:「まだ時間もあるし、取りあえず行ってみますか!」

3本目の通行止め…。年度末に合わせたなのか、いずれも3月25日までの工事だった。

途中からいよいよ雨が降り出してきた。『運も尽きたか…。これは林道もダメだな〜』と思っていたら通行可能! 距離は短かったが、取りあえずダートが走れれば心は満たされる。もう少し走りたかったが、雨が本降りになってきたし、昼食時間もとっくに過ぎていたので、1日目の林道はこれまで! 街に出て食堂を探すことにした。

スマホで『蕎麦』で検索し、口コミの高さから選んだのは『まるよ』。我々は腹が減りすぎて慌てていたのだろう、蕎麦屋かと思っていたら普通の食堂だった。店構えも普通だ。『でも口コミは高かったよな…』と覚悟を決めて暖簾をくぐったところ…。

2時過ぎだというのに店内はほぼ満員状態! それを見て安心したが、案の定蕎麦屋ではなく食堂だった。人気の要因は、蕎麦、刺身など海の幸、トンカツ、ハンバーグなど豊富なメニューと、そのボリューム。もちろん美味しくて、非常にコストパフォーマンスに優れる。近くに来たら立ち寄りたくなる食堂だ。

ここから宿まで約40km。豪華な海鮮料理が待っているから、とりあえず一度温泉に浸かって少しでもカロリーを消費せねば!

東山林道でのワンショット。千葉の林道はトンネルや切り通しが多いのが特徴だ。