この日も千葉県の市川から船橋の辺りを流して、さて帰ろうかと思ったところが、どうも物足りない……。
「もうちょっと回ってみませんか?」
と、ハンドルを握るGAO隊長に振ってみた。すると隊長、
「行ってみようか。千葉市の方の雲行きがどうも怪しいね」
と意外にも乗ってきたので、これ幸い、そのまま高速へ。「
湾岸習志野インターがどうも気になる」ということになり、降りてみることにした。根拠は一切ない。
稲毛の辺りを走っている。二人にとって馴染みのない土地だ。一見同じような道でも県をまたぐだけで標識やガードレールの意匠が微妙に違ったりする。それを見つけるのがこのパトロールの味わい深さ。そんな微妙な差異を探してキョロキョロするうちに、この道は常に片側が平坦で、もう片側が一段高くなっていることに気づいた。
急な高低差がある。それを埋めるべくミョウな高さを陸橋が渡っている。ヘンな地形だ……なるほど、これは
海岸段丘に違いない。
タモリさんが喜びそうな、いわゆる「段差」である。いま走っている平らな場所はかつては海岸だったのだ。
稲毛の海岸から陸(おか)の方へ折れると短い間にけっこうなアップダウンがあった。うねうね・ぐるぐる回るうち、やがて現れたのがこの「RFD」というド派手な看板である。
「RFD……ウルトラ警備隊?」
それは
TDF。