日本には無数の林道があり、かつてはどの道も比較的自由に走ることができた。ところが80年代に4WDが林道や山を走り回って、環境破壊をしたり道を壊したりと何かと問題が発生。結果的に各林道で四駆の立ち入りが厳しくなってしまったという経緯がある。
まあ僕らも雑誌編集であると同時に四駆ユーザーなので自省しなければならない部分があるのだが、随分窮屈な時代になってしまった。山岡カメラマンは年間何十という林道で取材をしている達人なのだが、その達人をもってしても関東近辺の走れる林道を探すには徐々に難しくなってきている。
だから、実は取材の候補地を探すのに毎度腐心しているのだ。今回はいくつか候補があったのだが、前回静岡からフォサマグナ上の林道を北上したので、その続きの地域を探してみた。結果、白羽の矢が立ったのが長野県の諏訪周辺ということになったのである。
というわけで、今回は「横濱帆布」とのタイアップで生まれたスペシャルなTS7に乗って、中央道を西へと向かった。僕らが「カバン号」と呼んでいるTS7は、高速域でのサスペンションフィーリングを重視してセッティングされたサスペンションが付いている。そのため、高速を使うロングドライブなどにうってつけのジムニーに仕上がっている。
往年のリフトアップ4WDのフィーリングを知っている人の中には、「車高を上げていたらフラフラして高速で恐い想いをするのでは…」と言う方もいらっしゃるかもしれない。でも、TS7は一切そういうことがない。直進安定性や操舵感がカチっとしており、かえってノーマルジムニーよりも快適なのである。
仕事柄、いろいろなショップがチューニングしたジムニーに乗る機会があるが、間違いなくTS7はオンロード&オフロードのバランスが取れたトップレベルのサスペンションを装着している。「アピオのページだから言っているのだろう」と思われても仕方がないが、これはヨイショではなく事実。貴方もぜひ、アピオで試乗をしていただきたい。