旅のスタートは畑薙第2貯水池のほとりに建つ赤石温泉白樺荘。前の日から泊まり込んで旅の拠点とした宿である。朝8時で気温は8℃。
1本目は白樺荘の目の前から始まる林道明神谷線だ。舗装路を登り始めると数日前に積もった雪が道の両脇に残っていた。雪はないだろうとジオランダーM/Tを履いて来てしまったが、お守りとして積んでおいたタイヤチェーンの存在は心強い。ほどなくして舗装は途切れ砂利道となる。標高が上がってくると5cmほどのシャーベッド状の積雪。スリップすることなく登って行く。いくつもの落石を脇へどかしながら進んだその先で法面崩落。路面は土砂で埋め尽くされていた。崩れた向こうに道は見えるが進むことはできない。続いては畑薙第1ダムから始まる林道信濃俣線。畑薙湖に沿って西へ伸びる林道だ。畑薙雨量観測所を過ぎると斜面から崩れ落ち堆積した土砂に雪が積もっていた。湖側に滑り落ちたら万事休す。やめておくのが無難だろう。県道60号に戻って北上すると沼平にゲートがあった。ここが林道東俣線の起点で大井川の源流部に通じているのだが通行が許されるのは関係車両のみ。残念だが仕方あるまい。県道60号を南下しながら林道を探索することにする。アマゴの里の看板が立つ道に入ると大井川の河原に出ることができた。休憩がてら地図を眺めてこの先の林道を確認すると沢沿いに奥へ登って行けそうだ。アマゴの里を過ぎても舗装路は続き左手に沢を見ながら登って行く。ところが東河内温泉の先には閉ざされた鉄ゲートがあった。引き返すしかない。