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ジムニーで行く林道旅
VOL.039
~長野県・町道高嶺線他~ 後編
~長野県・町道高嶺線他~ 後編

広々とした草原の中に池があり、その背景には中央アルプスが連なって見える。
そんな写真を見つけて「ここに行きたい!」と必至に検索。
何県にあるのかも分からなかったが、苦労して何とかその所在地が判明した。
長野県某所にあるので、この度を機に訪れてみることに!

料理とサービスで三つ星!

信州和牛と舞茸、長ネギの朴葉焼き。自家製の胡桃味噌がまろやかで、とっても美味!

伊那市やその周辺は温泉が多くて宿には困らず、逆にどこにするか悩んでしまう。

Yカメ:あそこの風呂は景色が良いけど、料理がダメみたい。

筆者:ひなびた温泉宿は魅力だけど、ここはひなびたと言うよりも「ボロ」だよな?

Yカメ:評判がすごく良い宿見つけたけど、料金もスゴイや(笑)。

筆者:コストパフォーマンス重視で選んでくれ!

そんなこんなのやりとりで選んだ今回の宿は、きそふくしま温泉『山みず季 URARA つたや』。『電車を降りたら、すぐに温泉』をキャッチコピーとしている、木曽福島駅の目の前にある温泉宿だ。

山並みと街並みが一望できる半露天風呂(※湯は温泉ではない)が備わった部屋も用意されている。

大浴場は内風呂のみで、温泉は無色透明&無臭の含二酸化炭素・カルシウム炭酸水素塩冷鉱泉。クセのない泉質で、24時間入浴可能となっている。館内は清潔感が漂っており、露天風呂を備える豪華な部屋も用意されている。

当館の魅力は食事とサービス。趣向を凝らした和風創作料理で、一品一品がとても丁寧に調理されていて、目と舌の両方を楽しませてくれる。品目が多く、その量も絶妙。多すぎず、少なすぎずで、いい具合にお腹が大満足する。料理に関しては、これまでの林道旅の中でも、かなり上位にランクインするほどだ。

スタッフ、特に女将の対応は、高級ホテルのような堅苦しさは感じさせず、安い民宿のようなフリーダム感はない。上品ながらも親しみやすい雰囲気で、会話が弾む。とても居心地の良い宿である。心身とも存分にに癒やされたから、明日も思い切り走り回るぞ!

標高2,000m! そりゃ池も凍るわ〜

一般的な林道を走っていくと、途中からご覧のような広々とした景色が開ける。池まではまだ距離がある。

さて2日目は筆者が苦労して見つけた、絶好の撮影ポイントに行く予定だ。とあるキーワードでググれば、簡単に見つけることができるのだが、正直あまり多くの人に知られたくないので、長野県某所としておく。

地図から判断するに、宿から1時間ちょいで着くだろう。「早く着きて〜」と心躍らせながらJB23を走らせた。

Yカメ:あれっ? 行き先は♪♯≒♀でイイんだよな?

筆者:そ〜だよ!

Yカメ:Yahooカーナビだと3時間以上かかるってさ。なんでだろ?

筆者:Googleマップは?

Yカメ:今調べる。あっ、同じだ!

筆者:3時間以上?

Yカメ:そう表示されてる。

筆者:そんなに掛からないだろ!

Yカメ:だよな〜。なんだろ?

某所からの景色。コーヒーを湧かそうと思ったのだが、風が強く寒すぎて止めた(笑)。

カーナビが正しいと思ったのは、しばらく走ってからのこと。国道だけどワインディング続きの道幅の狭い山岳路なのだ。大型車も通るから巡航速度が低くなるのは当然のこと。1時間ちょいは到底無理で、ほぼカーナビの予定通り、3時間近くかかってしまった…。

目的地の某所だが、途中から林道、それもダートを走って行くから、この林道旅に最適なのだ。今回のJB23にはカーナビが装備されていなく、またスマホの登山用地図アプリを使おうにも電波が届かなくなるので、途中で正しいルートかどうか不安…。しかし稜線に出ると電波も復活。どうやら道は間違っていないようだ。遠くに中央アルプスを望ながら高度を上げていく。

斜度はかなりキツくて、1速だと頭打ちになるが2速だとストール気味…。そこでLOレンジの2、3速を使いながら前進し続けることにした。そして緩やかになったと思ったら、そこには見事なまでの草原が広がっていたのだ。あの池もある。間違いなくココだ!

池の先をさらに進むと積雪があった。聞くところによると、一週間前に降ったとのこと。

池の畔にJB23を停めて斜面を登る。そこから見た風景は、まさにパソコンで見つけた写真そのもの。違うのは芝生が枯れていることと、池が凍っていること。

芝生が枯れているのは想像していたが、池が凍っているとは! まぁ標高2,000mもの高所だから当然であろう。それにしても素晴らしく美しい風景だ。希望通りの風景写真も撮れたし、今回の旅は過去最高の150点かな!?

2015年を締めくくるに相応しい旅になったと自画自賛! 今年も1年間、『ジムニーで行く林道旅』を読んで頂きましてありがとうございました。なお来年からは奇数月のみの更新となりますが、ご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

草地への乗り入れは禁止されているが、道は一般車両でも通行可能。ただし傾斜はかなりキツい。

町道高嶺線の道幅は広いが、南側はススキに覆われて軽自動車分ほどのスペースしかない所がある。
クルマを降りて歩いたら「サクサク」という音が聞こえた。見れば立派な霜柱が立っていたのだ。
沢を流れる水が作った自然の作品。その1。
沢を流れる水が作った自然の作品。その2。
町道高嶺線は、松や杉の他に白樺も生育している。緑の葉を纏ったらキレイな景色が楽しめそうだ。
伊那市名物の『ローメン』。焼きそばでも油ラーメンでもない、不思議なメニュー。個人的には気に入った。
『ローメン』を食べた『みすゞ』。多くの地元民に愛されている食堂だ。
林道に向かう途中に通る高遠町の名物『高遠饅頭』と『最中』。薄皮とこしあんが高遠饅頭の特徴とか。
創業明治8年という老舗の饅頭屋『亀まん』。今でも自社製造の作りたて饅頭を提供している。http://www.s-kameman.com/
JR東海・中央本線の『木曽福島駅』の駅舎脇には、人気のSL『D51』が展示されている。
食前酒と旬菜盛。摘入サーモンや嶺岡豆腐、手鞠〆秋刀魚寿しなど、様々な味付けで舌を喜ばせてくれる。
養殖した大岩魚の造り。川魚特有の臭みがなく、噛みしめるとじわ〜とした旨みが出てくる。
塩をいっさい使わず、小麦粉と納豆の糸、タマゴで作られた麺『おざんざ』。プリッとした食感ツルッとした喉ごしが楽しめる。
信州サーモンの唐揚げ。ここに「あん」をかけて食す。野菜もしっかりとした味で心が豊かになる。
炊き込みご飯になめこ汁、沙織ちゃんの手作り漬け物でシメとなる。全ての料理が美味しく、我々に適量だった。
半露天風呂が備わった和室。とても清潔に保たれている。
大浴場は24時間入浴可能。無臭・無色透明で温泉感は少ないが、体の芯から温まる。
木曽福島駅前にある『山みず季 URARA つたや』。多くのリピーターに支持されている人気宿だ。http://www.kisoji-tutaya.com/
地元の大鹿村で捕れた鹿肉を使用した『鹿肉とブルーベリーのカレー』。肉は臭みがなくて、とても柔らかく煮込まれている。
『鹿肉とブルーベリーのカレー』を提供している『風月堂』。自家製の田舎そばもオススメだ。