桜が開花した話も聞こえてきて、いよいよ春も近い。
次は「春を見つける」をテーマに旅のプランを立てようと、福島県、長野県の知人に現地の様子を聞いてみた。すると例年と比べ雪が多く、未だあたりは雪景色だという。富士山周辺のキャンプ場でも、ここ数日は積雪予報で15㎝ほど積もる見込みのようだ。林道脇に残る雪の隙間から顔を出したフキノトウや、開花した山桜を想像していたのだが、そうはうまくいかないようである。
困ったときの伊豆や房総とは違う場所へ行きたかったので、とりあえず静岡県の向こう側へ行けば何とかなるだろうと、東名高速を南へ向かうことにした。
出発当日も朝から雪がちらついていたのだが、中部地方は晴れる予報だったので楽観的に考え、気持ち的には少し余裕を持っていた。前方の視界を遮っていた雪も御殿場を過ぎる頃には止んで、少しずつ青空が見え始めている。掛川あたりで高速を降り、天竜川沿いに遡上してから林道に入る。この周辺は林道が迷路のように入り組んでいて分かりづらく、車に付いているナビには到底細い林道など載っているはずもない。いつもは国土地理院の地図を参考にしているのだが、今回の場所は地理院地図とも一致しない場所が多く困惑した。
なんとか携帯の電波が入る場所を探して、移動する範囲の地図を登山用のアプリにダウンロードした。もちろんGPSは作動するので、これで自分の位置が明確になり迷子になることはない。