例のごとく、突然川崎編集長からの電話が入る。「今回は縄文人の生活を掘り下げられるような、遺跡に行ってもらえないですか」。
日本にはたくさん縄文遺跡があって、登呂遺跡や三内丸山遺跡などが有名だろう。僕も遺跡は大好きだ。都会の狭間にある宅地跡とか見るとうら寂しい気持ちになるが、縄文人の住宅跡は心が躍る。柱の穴が空いているだけでワクワクするのだから、違うものを見たら大興奮だ。
例えば、秋田県鹿角市にある「大湯環状列石」。いわゆるストーンサークルといわれるものである。昨今では祭祀に使われていたという定説になっているが、実際はどのように使っていたのか未だ不明なのである。
せっかく遺跡に行くなら、昔はこんな生活をしていました…よりも、何だかミステリアスな遺跡の方がフィールダーらしいと思えたので、僕と山岡カメラマンはTS4シエラ・スーパーチャージャー仕様で東北に向かった。
ぶっちゃけるが、今回の取材車がTS4シエラ・スーパーチャージャー仕様で本当に良かった。なにせ東京から大湯までは700km以上。軽自動車ではきついし、シエラではもっときつい。シエラはリッターオーバー車だが、高速でのレスポンスは決して良くない。いや、全然良くない。
同時に走ると、JB23に追いつけないということが多々ある。せっかく5ナンバー車を買ったのに、この動力性能は…と思っている方も多いと思う。そんな方に福音なのが、アピオのシエラ用スーパーチャージャーキットだ。アピオとKansaiサービスがコラボレーションして完成した、まさに入魂の一品。
これのおかげで、すっかり鈴鹿8耐で骨抜きになった山岡巨匠を頼らず、ひとりで700km以上運転してもストレス知らず。特に100km/hからの加速は、ノーマル車に真似できない。シエラだと侮ってくる多くのスポーツカーに、一泡吹かせてやれたのは溜飲が下がるというものだ。