思い立った時が「旅」の始まり
ここのところキャンピングカー人気が盛り上がり、軽キャンパーでも驚くほどの広さや豪華装備が当たり前となっている。それはそれで便利だしギミック好きにはたまらないカスタムカーといえるのだが、シンプルキャンプならジムニーでも十二分な車の旅が楽しめる。
トレッキングや登山などへ行く場合60~70Lくらいのザックに全装備を詰め込んで行く。もちろんテントや寝袋もである。それに比べればジムニーの荷室のキャパは桁違いに広く、同じ装備なら車内でゆったりと寝ることもできる。
そんなジムニー+シンプル装備で、軽快な旅に出かけてみることにした。
東山中部林道
最初に向かったのは山梨市北西部のスタンダードな林道「東山中部林道」だ。眺望が望めず若干暗めなのが残念だが、広葉樹の多い森は季節を選べば美しいだろう。路面も締まっていて走りやすく楽しい。
エスケープルートから町へ向かうため下り始めると、直ぐに道全体が氷に覆われていた。どうやら脇を流れている沢の水が林道へと流れ込んで、それが凍ったようだ。速攻で4Lの1速にシフトして、凍っていない路肩に片方のタイヤを落としながらゆっくりとエンジンブレーキで下りなんとかクリアした。断じて持ってきたチェーンを履かせるのが面倒だったわけではない。(笑)
EXTRA SHOT
ほったらかしキャンプ場林道を抜け丘を登っていくとキャンプ場が見えてくる。ここは稜線付近にあるため、とにかく眺望が素晴らしく、眼下に広がる広大なパノラマは必見だ。遠くには富士山も顔を出している。キャンプサイトに着くと間もなく辺りは青色に包まれたが、車中泊なのでテントやタープを張る必要もなく、時間はたっぷりとある。明るく瞬き始めた夜景を横目に見ながら軽い食事を済ませた。あとは食後の珈琲を入れて焚火に火をつければ至福の時間が訪れる。
ほったらかし温泉翌日早く起きて隣接している温泉へと急ぐ。まだ7時を回ったばかりなのに、太陽はすでに随分な高さにあった。聞けば温泉は日の出1時間前から入れるという。
露天風呂に浸かりながら日の出を拝む人で早朝は込み合うらしく、それを見逃したのは残念だが空いている時間にゆっくりと温泉を満喫できたので良しとしよう。
みかどの「馬刺し」山梨に来たなら食さずには帰れないのが「馬刺し」と「ほうとう」だ。個人的には山梨名物の双璧だと思っている。美味いと評判の「みかど」へと急ぎ早速メニューに目を通せば、地元産の「馬刺し」と山梨のブランド豚「富士桜ポーク」を使っているというオリジナルの「ほうとう」が目に留まる。味?もちろん美味いに決まっている。
満腹の腹を抱えながら時間を確認すると、まだ12時を少し回ったところだ。このまま帰路に就くのは早いので、高速を使わず奥多摩方面の林道を冷かしながら帰ることにしよう。
EXTRA SHOT
東山中部林道の名もなき支線へ入ってみた。あらためて眺めてみるとJB23最終型のシルエットはアピオのバンパーのおかげもあってか良くできている。
林道脇のアート作品1
林道脇のアート作品2
ほったらかしキャンプ場の管理棟。これもそうだが、炊事棟、トイレ棟など全て手作りでセンス良く仕上げられていた。
カスタムされたレカロシートが車内のキャパを圧迫するのではないかと心配だったが、前方にスライドし倒せば問題なく快適に過ごせた。
朝食には野菜と果物とパン、それに珈琲をいただく。ベーコンエッグを作ろうかと迷ったが撤収に時間がかかりそうなので止めた。コッヘルやシェラカップもキッチンペーパーで拭くだけで終了。ああ、シンプルなキャンプって素晴らしい。
ほったらかし温泉の休憩所にはSJ30とおぼしきオブジェがあった。
ほったらかし温泉には南東向きの「あっちの湯」と南向きの「こっちの湯」がある。 写真は「あっちの湯」
定食屋「みかど」のもつ鍋うどん。「ほうとう」と「もつ鍋」と「うどん」のいいとこどりな一品。