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ジムニー車中泊・ひとり旅
VOL.027
ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.27

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ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.27


ジムニー車中泊ひとり旅 VOL.27 「南アルプス編」
Traveling alone with jimny.


秋の始まりと止まぬ雨
南アルプス、原生の森を行く


気まぐれな秋雨前線が夏と秋の間を行ったり来たりしている。
その隙間をついて秋を探す旅に出た。

Photo & Text : 山岡和正

憂鬱な雨は止みそうもない。
旅の途中で土砂降りの中を右往左往するのも大変だし、雨のキャンプもいろいろと面倒だ。それで「ひとり旅」に出るタイミングを決めかねていたのだが、微妙な雲行きだった週明けの天気が好転してきたのでどうにかなるだろうと、見切り発車のまま出発することにした。
中央道を西へ走り、四方を山に囲まれた桃源郷のような甲府盆地を横切って、南アルプス市から富士川沿いに身延町の方へ下ってみようと思う。

高速の笹子トンネルを抜け下って行くと、眼下に甲府盆地の街並みが広がり始めた。正面には雄大な南アルプスの山々が横たわっている。この辺りは夜景も素晴らしいので、帰路に時間が合えば高台の上から瞬く光の海を眺めてみるのも楽しいだろうなどと考えていると、もう甲府南インターチェンジを過ぎていた。
次の出口で高速を降り、まずは林道を求めて芦安温泉方面へと向かった。

南アルプス(赤石山脈)へ登って行く県道20号は南アルプス林道とも呼ばれ、南アルプスを横断して伊那市に抜けているが、自然保護のために一般車両は夜叉神峠の登山口から先へは入れない。地図で確認すると、その手前の分岐を左に逸れて御勅使川沿いに上って行けば砂防ダムを横切り山の奥の方まで林道が続いているようだ。希望的観測だが、ガレた広い河原の奥へと延びる林道が逆光に輝き、その上には天使の梯子が空から降り注いでいる。そんな光景が目に浮かび、ステアリングを握る手にも自然に力が入る。
アピオ×ヨシムラのマフラーの低い音を唸らせてJB64は軽快に高度を上げて行った。ところが、ワインディングを登り切ると、無情にも工事中通行止めのゲートが道を塞いでいる。
砂防ダムまでもう少しというところだったのに、ここであえなく終了となってしまった。

しかし、まだ終わった訳ではない。他にもいくつかの林道を、チェックしているのだ。気を取り直して、ひとつ北側の谷筋を登ることにした。
緑の森にも、赤い絨毯 秋はすぐそこまで来ていた
引き返してしばらくは川沿いの道を走り続けたが、道路は舗装路のままだ。予想ではすでにダートに変わっているはずなのだが。道を間違えた可能性もあるので、何度も地図を確認してみるが、間違ってはいないようだ。 そのまま細く折れ曲がった林道(舗装路)を進んでいると青木鉱泉の案内板が見えてきた。走る予定だった林道には到達できなかったが、案内板にある青木鉱泉周辺にはまだたくさんのダートが残っているはずなので、予定外だがそのエリアを攻めてみることにしよう。
案内板に従い緩い坂道を登って行き、青木鉱泉手前の支線に入る。ここから待ち望んでいたダートの始まりである。 白く乾いた林道を、土埃と細かな砂利を道連れに森の奥へと進んで行く。そのうちに周囲が苔に覆われてきて原生林の様相に変わった。この地域の気候なのだろうが、街からのアクセスもそう悪くないこの場所で、深い森の風景を見られたのは驚きだった。 林道はまだ先まで続いていたが、暗くならないうちにと山を下り、野営地へと急ぐことにした。 川沿いのキャンプ場に到着するころにはもう陽は落ちて、冷やりとした空気があたりを包んでいる。 オフシーズンのキャンプ場の夜はゆっくりと更けて行き、虫の声と静かに燃える焚火の音だけが聞こえていた。
幸いにもキャンプ中に雨が降ることはなかった。そのおかげでタープを張る必要もなかったし、焚火も起こせた。陽が傾くと薄いアウターを羽織るくらいで丁度よい季節だ。
雨が続いていたせいか、森はしっとりと水を含んでいた。林道の周りには倒木と岩、それを包み込むようにびっしりと苔が覆い、緑色の世界を構築している。車窓から見える風景も良く、走っていて気持ちの良い林道だ。